2017年6月24日土曜日

クロスジアオナミシャク

先週は家族サービスでお散歩行けてないし、
これといった話もないのでその前の週に見た虫。
クロスジアオナミシャク Chloroclystis v-ata
前翅長5mmほどのちっちゃい蛾。
この手のシャクガは同定放棄することが多いけど、
緑色なので図鑑と絵合わせ。

平地から山地まで広く分布する普通種。
幼虫はイタドリ、クリの花穂、ムラサキシキブの花で記録されている。
ヨーロッパでは広食性とのことなので日本でも同様だと思う。
子房とかの栄養たっぷりのところを食べてパパッと成長するのだろう。

ではまた

2017年6月17日土曜日

ヤブクロシマバエでしょ

今週はよく見るハエを貼っておしまい。
ヤブクロシマバエ Minettia longipennis

「新訂 原色昆虫大図鑑第3巻(北隆館)」にある本種の解説。
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顔の口縁近くの両側に1対の瘤状隆起がある。
触角第3節は幅の約2倍長で触角刺毛は長羽毛状。
胸背には黒色の4縦線がある。
背中剛毛は横溝後方に3対。
正中剛毛は6列生。(←これが良く判らない。)
前翅前縁脈棘毛はR4+5端まで生じない。
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以下標本画像
胸背には灰色の3縦線があるので黒色の4縦線は同義語だろう。
黄色矢印は背中剛毛。

側面

前翅

前翅端部の拡大
矢印は前翅前縁脈棘毛の終点

顔面の瘤はたぶんこれ。

おまけ
♂だったので腹端部拡大
なんか尖ったのが見えている。

ついでに図鑑にあった、シマバエ科 Lauxaniidae の区別点
無弁翅類Acalyptrataeから後の検索キーを羅列
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口吻は通常太く短く、頭長より短い;
触角梗節は通常第3節(第1鞭小節)より短いが、一部でより長い場合はsc-r横脈を欠き、cua室は第2基室より長くはない

単眼を持つ

複眼は眼柄から生じない;
触角基部は広く離れない

触角刺毛はよく発達する

後付節の第1付小節は球形に肥大せず、第2付小節より長い

翅のSc脈は先端近くがほぼ直角に屈曲しない

翅のSc脈は完全で全長を通じてR1脈とは独立して前縁に達する

体肢共に常形で著しく細長くない;
R4+5脈とM1脈はほぼ平行して走るか、先端に向かって相互に離れていく

触角梗節の先端側縁は第3触角節に向かって張り出さない

翅の前縁脈はいかなる切目も持たない

胸部後気門の下縁に細い剛毛を欠く

額嚢溝はM字型にならない;
後腿節は通常著しく肥大しない

全てあるいは一部の脛節は背面に亜末端剛毛を生じる

Cu融合脈は短縮され、翅縁よりはるか手前で終わる;
後単眼剛毛収斂し、交差することもある;
体は決して毛深くない
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ではまた

2017年6月10日土曜日

葉脈標本みたいな食痕・・・マルハバチ亜科?


今週は、これと言った虫がいなかったので名前の判らない虫を貼って終わり。
5月最後の日曜日、マルバアオダモの幼木。
生きながら葉脈標本になってる。

下手人は主に裏側に隠れてた。
えらく丁寧な食べ方というか好き嫌いの激しい食べ方というか。。

拡大。

二股のトゲがびっしり。
このパターンの幼虫は以前コナラで見たことがある。
「トゲトゲいもむし」

この記事で紹介したPericlista属の同属別種か、同じマルハバチ亜科のどれかだと思う。


おまけ
↑の個体の終齢はこんな感じ。↓
終齢になるとトゲがなくなる。
この状態になると何も食べずに朽木、あるいは土中に潜って蛹化するようだ。

ではまた

2017年6月3日土曜日

ベニヘリコケガの♂交尾器

日曜日のお散歩でチラホラ見かけた蛾。
ベニヘリコケガ Miltochrista miniata
よく似た種類に ハガタベニコケガ Barsine aberrans がいる。
「みんな蛾」の姉妹サイト?にDigital Moths of Japanがあって、
そこには交尾器の写真も載せられている。
コケガの該当ページに行くと
ハガタベニコケガについては交尾器が載っていた。
がベニヘリコケガの交尾器は未掲載だった。

ということで、、、、解剖して見た。
まず腹面図、内袋は反転済み
ベニヘリコケガ Miltochrista miniata ♂genitalia
ファルスを外して拡げてみた。
ベニヘリコケガ Miltochrista miniata ♂genitalia
斜め上から
ベニヘリコケガ Miltochrista miniata ♂genitalia
ファルス(エデアグス)
ベニヘリコケガ Miltochrista miniata ♂genitalia
コルヌティ(内袋のトゲ)が凶悪な感じ。
交尾したら金輪際離しません!
みたいな。

ではまた。

2017年5月27日土曜日

シマクロハバチ

今週は適当なのが思いつかないのでゴールデンウイークに見た虫。

自宅から八幡さんに行くまでの車道にあるセイヨウイボタの植栽にいた。
シマクロハバチ Macrophya falsifica
ずぼらしてスマホ画像。。。

「大阪府のハバチ・キバチ類」にある本種の解説。
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触角を含む頭部・胸部・腹部は広く黒色。
頭盾の少なくとも下半分、上唇、単眼後区の後縁は白色。
前胸背板後縁、小盾板、第9腹節背板中央は白色。
腹部側面に白色紋列を持つ。
中胸背に1対の白紋、中胸側板にも白色紋がある(ときに不明瞭)。
前・中脚は白色。
後脚は基節の卵形紋、転節、末端を除く腿節、脛節中央部が白色、残りは黒色。
翅は透明で翅脈と縁紋は暗褐色。

モクセイ科のイボタ、オオバイボタにつき、本州、四国の低地~亜高山帯まで見られるが、あまり多くない。
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とあるが、神戸の自宅近所のほかに八尾市の街中の道路にある植栽のセイヨウイボタにたくさんいるのを見た記憶がある。

本種はハバチ亜科のクロハバチ属Macrophya に属す。

ハバチ亜科Tenthredininaeからクロハバチ属Macrophyaを区別する特徴
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前翅肛室は基部寄りに垂直の横脈があるか、または脈の癒着により2分される。
後脚基節・腿節は発達し、腿節末端は腹端に届く。
触角はやや短く、第3節は4節より短い。
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拡大画像を適当に。。。

背面
シマクロハバチ Macrophya falsifica
腹面
シマクロハバチ Macrophya falsifica
側面(2枚を合成)
シマクロハバチ Macrophya falsifica
シマクロハバチ Macrophya falsifica
おまけ
シマクロハバチの産卵管


ではまた

2017年5月20日土曜日

サクラヒメハバチ

日曜日、お散歩コースの吉野桜、葉っぱの裏にぽつぽつと
トゲナシミズアブ大の虫が止まっていた。
確保するとハバチでした。
手持ちの本で検索するとどうやらサクラヒメハバチと思われた。

サクラヒメハバチ 背面
サクラヒメハバチ Trichiocampus pruni
腹面
サクラヒメハバチ Trichiocampus pruni
「大阪府のハバチ・キバチ類」にある本種の解説
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触角・頭部・胸部・腹部は全体黒色。
脚は黒色。腿節・脛節はやや褐色を帯びる。
翅は強く暗色を帯び、翅脈・縁紋は暗褐色
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本種はハバチ科のヒゲナガハバチ亜科である。



「環境アセスメント動物調査手法16」にある
ハバチ・キバチ類の絵解き検索より抜粋
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他のハバチ科からヒゲナガハバチ亜科を分ける特徴

前翅の基脈と肘脈は亜前縁脈上のほぼ一点で接する
径横脈を欠く
径横脈がある場合、第1・2反上脈が同じ肘室につながるものも
ヒゲナガハバチ亜科である

Trichiocampus 属の特徴
径横脈を欠く
前翅肛室は脈の癒着により二分される
前翅の2本の反上脈は別の肘室につながる
オスメスとも触角は糸状で第3節は円筒形
後脚第1付節は2~4節の合長より短い
(長いかほぼ同長なら Pristiphora属)
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「兵庫県におけるハバチ類の種多様性」によると
兵庫県産 Trichiocampus 属はポプラヒメハバチとサクラヒメハバチの2種の記録がある。
が、サクラに止まっていたのでサクラヒメハバチであろう。

サクラヒメハバチ翅脈

サクラヒメハバチ後脚付節

おまけ
顔面

今週は手抜き

ではまた


2017年5月13日土曜日

ヒロオビヒメハマキ幼虫の棲み家

4月中旬頃見かけたコナラの枝先。
新梢が膨れて虫こぶ状になっていた。

多くの虫こぶはタマバエとかアブラムシ、タマバチなど
私的には分類できない種類ばっかりなので、
いつもはスルーしているのだけれど、
よく見ると付け根の方から何か出でいるので持ち帰ってみた。
どうも糞を出しているようである。
普段見掛ける虫こぶではこんなことはない。
少なくとも双翅目・半翅目・膜翅目の虫こぶでは糞は出ない(私は見たことない)。

ひとつ中を覗いてみる。
いもむしがいた。鱗翅目である。

拡大すると前胸のL刺毛は3本。
メイガ類の前胸L刺毛は2本なので、それ以外の小蛾類である。

前胸L刺毛の位置は気門の前の青丸印の辺り。

切り取った虫こぶは1週間もしないうちに枯れてしまい幼虫が外に這い出して
うろうろしていたので、葉っぱを入れてやると。。。
切り込みを入れて繭を作ってしまった。

野外でもそうなのかゴールデンウイークにうろうろして
コナラ新梢の虫こぶ周辺を捜したが虫こぶは枯れておらず見つからなかった。
自然状態ではまだ先なのかもしれない。

そうこうしてるうちに、おしゃれな蛾が今週羽化。
ヒロオビヒメハマキ Epinotia bicolor
ヒロオビヒメハマキってこんなことするんだ~って図鑑を見ると
コナラ、アラカシ、ウバメガシ、クヌギの新梢に虫こぶをつくる、と
ちゃんと書いてあった。。。
発表されたのが2011年なので、マァ割りと最近のことである。

おまけ
羽化後の蛹。繭から半分飛びだしている。

これは腹部にあるトゲを利用して、うにうにしながら出てくる。
勢い余って落ちないように腹端にはカギ針状の刺毛で安全確保。

ヒメハマキの仲間は虫こぶを作る種類がいくつかあり、
拙ブログでも2種ほど紹介している。
虫こぶを作るいもむし
シソの虫こぶ・・・・・・コクロヒメハマキ

ではまた

2017年5月6日土曜日

ササベキモンハバチ

4月最後の日曜日、またキモンハバチの仲間が採れた。
そして模様が違う。

背面
ササベキモンハバチ Pachyprotasis sasabensis
腹面
ササベキモンハバチ Pachyprotasis sasabensis
「大阪府のハバチ・キバチ類(2006)」の記載と同じなのでササベに決定。

その記述↓
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頭部は広く黒色。頬、複眼上方の紋は淡色。紋は複眼に接することもある。
触角は全体黒色。
胸部黒色。中胸背板前半のV字状の淡色紋は小さい。
中胸背板後半中央の紋は四角形で小さい。
肩板は淡色で後縁に黒色部がある。
前胸背板後角は狭く淡色。
中胸側板は黒色で中央部にやや狭い帯状の淡色部があるが、
淡色部は中胸側板前縁に届かない。
腹部は背面が広く黒色。腹部背板両端は淡色。
腹板は広く黒色。
脚は広く淡色。前・中脚の腿節末端と脛節の外縁は狭く黒色。
付節上面も黒色。
後脚は腿節末端、中央を除く脛節・付節第1節が黒色。
翅は透明。

寄主植物はキク科のヨメナ類、オオバコ、シソ科のアキノタムラソウ、シソ、キランソウなど。
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なんか食草の範囲が広い種類である。
おまけ画像
胸部背面
ササベキモンハバチ Pachyprotasis sasabensis
胸部側面
ササベキモンハバチ Pachyprotasis sasabensis

ササベキモンハバチ Pachyprotasis sasabensis
腹部側面
ササベキモンハバチ Pachyprotasis sasabensis

ではまた

2017年4月29日土曜日

キモンハバチ

日曜日のお散歩で見かけたハバチ。
反射的に採集してしまったので生態写真はなし。

なので拉致後の写真

背面
キモンハバチ Pachyprotasis volatilis

腹面
キモンハバチ Pachyprotasis volatilis

側面
キモンハバチ Pachyprotasis volatilis



「大阪府のハバチ・キバチ類(2006)」の記載にほぼ合っているので決定した。
その記載↓ (このくだり、この間のコシマキモンハバチでやったような。。。)

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頭部は黒色。複眼後縁近くに1対の淡色の小三角紋がある。
上唇は淡色で通常1対の暗色紋がある。触角は全体黒色。
胸部は黒色。中胸背板前半には後部に三角形の小淡色紋がある。
中胸背板後半中央の紋は四角形に近く小さい。
前胸背板、中胸側板は全体黒色。
腹部は全体黒色。
脚は広く黒色。前脚の腿節末端と脛節の前面が白色。
後脚は基節基部の楕円形紋、転節、付節の3~5節が白色。
腿節・脛節の基部2/3は暗赤色。
翅は透明。翅脈・縁紋は黒色。
幼虫はキキョウ科のツリガネニンジンにつく。
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今回の採集品はほぼ上記の記載通りなのだが
複眼下方にも白色紋があるので微妙に違う。

顔面
キモンハバチ? Pachyprotasis volatilis

ただ斑紋には個体変異が結構あるそうなので
とりあえずキモンハバチとしておいてイイと思う。

キモンハバチ属は形態はどの種もほぼ同じ。模様だけが少しずつ違う。
あと、それぞれ寄主植物が異なる。

おそらく寄主転換しながら種分化してきた比較的新しい種群なのであろう。

ではまた

2017年4月22日土曜日

クチナガグンバイ

お散歩中、ふとズボンを見たら、
ワタシ的には初見の軍配虫

日本原色カメムシ図鑑3巻をつらつら読むと、(軍配虫はカメムシの仲間なので)
クチナガグンバイのようだ。

持ち帰って撮り直し。
クチナガグンバイ Xynotingis hoytona

クチナガグンバイは日本固有の属で1属1種だそうだ。
で名前の通り、口(口吻)が非常に長いのが特徴で、口吻先端は
腹部第3節を越えるのが特長だそうだ。

ということで腹面。
クチナガグンバイ Xynotingis hoytona
確かに口吻が長い。
長いが第3腹節を越えるまではいってないような気がする。

オスだからかなぁ?

ではまた