2017年4月29日土曜日

キモンハバチ

日曜日のお散歩で見かけたハバチ。
反射的に採集してしまったので生態写真はなし。

なので拉致後の写真

背面
キモンハバチ Pachyprotasis volatilis

腹面
キモンハバチ Pachyprotasis volatilis

側面
キモンハバチ Pachyprotasis volatilis



「大阪府のハバチ・キバチ類(2006)」の記載にほぼ合っているので決定した。
その記載↓ (このくだり、この間のコシマキモンハバチでやったような。。。)

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頭部は黒色。複眼後縁近くに1対の淡色の小三角紋がある。
上唇は淡色で通常1対の暗色紋がある。触角は全体黒色。
胸部は黒色。中胸背板前半には後部に三角形の小淡色紋がある。
中胸背板後半中央の紋は四角形に近く小さい。
前胸背板、中胸側板は全体黒色。
腹部は全体黒色。
脚は広く黒色。前脚の腿節末端と脛節の前面が白色。
後脚は基節基部の楕円形紋、転節、付節の3~5節が白色。
腿節・脛節の基部2/3は暗赤色。
翅は透明。翅脈・縁紋は黒色。
幼虫はキキョウ科のツリガネニンジンにつく。
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今回の採集品はほぼ上記の記載通りなのだが
複眼下方にも白色紋があるので微妙に違う。

顔面
キモンハバチ? Pachyprotasis volatilis

ただ斑紋には個体変異が結構あるそうなので
とりあえずキモンハバチとしておいてイイと思う。

キモンハバチ属は形態はどの種もほぼ同じ。模様だけが少しずつ違う。
あと、それぞれ寄主植物が異なる。

おそらく寄主転換しながら種分化してきた比較的新しい種群なのであろう。

ではまた

2017年4月22日土曜日

クチナガグンバイ

お散歩中、ふとズボンを見たら、
ワタシ的には初見の軍配虫

日本原色カメムシ図鑑3巻をつらつら読むと、(軍配虫はカメムシの仲間なので)
クチナガグンバイのようだ。

持ち帰って撮り直し。
クチナガグンバイ Xynotingis hoytona

クチナガグンバイは日本固有の属で1属1種だそうだ。
で名前の通り、口(口吻)が非常に長いのが特徴で、口吻先端は
腹部第3節を越えるのが特長だそうだ。

ということで腹面。
クチナガグンバイ Xynotingis hoytona
確かに口吻が長い。
長いが第3腹節を越えるまではいってないような気がする。

オスだからかなぁ?

ではまた

2017年4月15日土曜日

コシマキモンハバチ

日曜日のお散歩で見かけたハバチ。
反射的に採集してしまったので生態写真はなし。

なので「生体」写真
コシマキモンハバチ Pachyprotasis pallidiventris

「大阪府のハバチ・キバチ類(2006)」の記載にほぼ合っているので決定した。
その記載↓
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コシマキモンハバチ Pachyprotasis pallidiventris
体長は♀で7~8mm。
頭部:
広く淡色。単眼区と周辺の紋、後単眼区、複眼後方、頭部後面は黒色。
顔面中央の黒色部は長方形に近く、複眼に接しない。
複眼内縁から高等部へ伸びる淡色部は細い。
触角は黒色で第4節以降の下面は淡色。

胸部:
黒色。中胸背板前半には両側に一対の細い淡色紋がある()。
中胸背板後半中央に杯型の淡色紋があり、前方に長く伸びる()。
前胸背板は上縁後方と、後縁下半から下縁後半が狭く淡色()。
中胸側板は上端と下端が黒色で中央部は帯状に淡色()。←下の画像参照してね

腹部:
背面が広く黒色。各背板後縁に狭い淡色帯がある。
第9背板は広く淡色。腹板両端は淡色。
腹面は前半が黒色、後半が淡色。

脚:
広く淡色。前・中脚の腿節・脛節の外縁は狭く黒色。
付節上面は黒色。後脚は腿節上・下面の末端部、脛節の両端、付節の全体が黒色。
翅は透明。

食草はナデシコ科のハコベ類。

淀川の河川敷では4月前半ころに多産するそうだ。

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側面
コシマキモンハバチ Pachyprotasis pallidiventris

顔面
コシマキモンハバチ Pachyprotasis pallidiventris

腹部背面を見えるように、、、
コシマキモンハバチ Pachyprotasis pallidiventris

腹面
コシマキモンハバチ Pachyprotasis pallidiventris

キモンハバチ属は日本産約30種が記録。未記載種多数で70種以上が分布するとされる。
過去には○○シマハバチと呼ばれていたが現在はキモンハバチで統一されている。
という感じで分類はややこしいことこの上ない。
ネット上の画像は同定が怪しいものがたくさんあるので信用しない方が良い。

また♂では外見での種差が乏しい傾向があるので、
参考にした本も基本♀の記載での同定である。


ハバチ亜科Tenthredininae からキモンハバチ属を分ける特徴

前翅肛室は脈の癒着または中央付近の横脈により分割される。
後脚は基節および腿節が発達し、腿節末端は腹端に届くか超える。
触角は細長く、第3節は4節とほぼ等長。

ハバチ亜科の特徴は、前翅の基脈と肘脈の亜前縁脈との合流部は離れ、
肘脈基部はほぼ直線的であることである。



 おまけ
産卵管鞘から産卵管を出してみた。
コシマキモンハバチ Pachyprotasis pallidiventris
ではまた

2017年4月8日土曜日

フジツヤホソガの成虫

昨年の11月の投稿、
子供の生活範囲はフジの小葉半分・・・フジツヤホソガ
で持ち帰った葉っぱはカビを生やしてしまったので半分あきらめていたのですが、
今週ふと見ると羽化して死んでました。。。。
フジツヤホソガ Hyloconis wisteriae 
蛹の殻
矢印の尖った部位で繭を切り裂いて半分抜けたところで羽化します。
(見たことないけど)

成虫背面
フジツヤホソガ Hyloconis wisteriae 
3mmくらいの小さな蛾を軟化展翅する技術は会得してないので
このまま針刺し標本にすることとする。

葉っぱがかびてあきらめて油断していたのが敗因である。

顔面
フジツヤホソガ Hyloconis wisteriae 
銀色の鱗粉でほぼ隠れている。
頭はミカン色。

ではまた

2017年4月1日土曜日

キバラヒメアオシャクの越冬幼虫

3月最後の日曜日、
1年ぶりのヘリグロホソハマキモドキを見てホクホクしながら散歩する。

クリに小枝が止まっているのを発見。
キバラヒメアオシャク Hemithea aestivaria
体長は15mmほど。
本種は幼虫で越冬する尺取り虫である。
頭頂は左右角状に突出する。前胸にも1対の突起がある。
体表は大小の顆粒で覆われる。
体色は緑色から褐色まで色彩変異が大きい。

側面
キバラヒメアオシャク Hemithea aestivaria  幼虫

背面
キバラヒメアオシャク Hemithea aestivaria 幼虫

体表の顆粒が判るくらいに拡大。
アオシャク亜科はだいたい頭頂が突出して体表がざらついている。
キバラヒメアオシャク Hemithea aestivaria 幼虫


成虫はこんなの。2010年に飼育羽化した個体。
キバラヒメアオシャク Hemithea aestivaria
縁毛は黄白色で翅脈の先端部のみ紫~赤褐色となるが特徴。
幼虫は樹上で越冬し、多食性(食樹記録14科35種)。

ではまた

2017年3月25日土曜日

しゅんぶんとんぼ

今年の春分は暖かいお散歩日和であった。
が、虫はそれほど、といった感じ。

日だまりで休憩していると、わら屑が空中を移動してきて止まった。
拡大
こんな時期にトンボ?

成虫越冬するトンボと言えばオツネントンボが有名所。
細く見えるからホソミオツネントンボ?
とかツイートしようと思ったが念のため思いとどまる。

思いとどまってヨカッタ。。
文一総合出版「日本のトンボ(尾園 他)」で検討すると

ホソミイトトンボ Aciagrion migratum でした。

本種は年数回発生するが夏型と越冬型があり
日本産イトトンボ科で唯一、季節的多型がある種類だそうだ。
その図鑑を見ると、こちらはイトトンボ科
オツネントンボはアオイトトンボ科でした。
科が違うのね。

ではまた

2017年3月18日土曜日

皮を齧って春を待つ

3月5日にコナラの枝に上っていたシャクトリムシ。(当日つぶやいたヤツ)
幼虫で冬越しする種類が暖かくなってきたので活動を再開したよう。

でもコナラの芽はまだ硬く締まったままである。
一応採集して柔らかそうな小枝と一緒にフィルムケースに入れておいた。

今日の状態↓

ちょっとふっくりしてきた。
17mm。
背中にちっちゃな突起が出てきたので、たぶんオオバナミガタエダシャクだと思われる。
フィルムケースの底には糞。
葉っぱもないのに何を食べているのかと言うと、
皮を齧って少しずつ成長しているよう。
これから芽が膨らんできたら、そちらを食べて急速に成長する。
ニホンザルやニホンジカでも真冬は木の皮を齧って飢えを凌いでいるけども、
虫でも似たようなことをしているというお話。

野外でも枝先を見て回っていると、こんな風に齧られた枝をたまに見ることがある。
その近くにはシャクトリムシがじっと春を待っているのかも?

ではまた

2017年3月11日土曜日

小蛾かと思った。。。

啓蟄の日、
谷筋の下草をスイーピング(捕虫網を振り回して昆虫をメクラ採集する方法)
していたら入っていた虫。
当方メインは小蛾屋のつもりなので、最初はマルハキバガに見えた。
ナワコガシラウンカ Rhotala nawae 
片翅広げて撮影
ナワコガシラウンカ Rhotala nawae 
翅の拡大
ナワコガシラウンカ Rhotala nawae 
緑線で囲んだ部分を爪状部という。
赤い線は爪状部脈。
青矢印はCu2脈の先端部。

ナワコガシラウンカ Rhotala nawae 顔

ナワコガシラウンカ Rhotala nawae 後脚


以下、新訂原色昆虫大図鑑3巻の解説より抜き書き。
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本種の特徴は、
頭頂が短く、先端に向かって狭まらない。
前翅の斑紋は個体変異に富む、とのこと。

Rhotala属の特徴は、
頭部は前胸背の幅の約半分、
前翅の先方の分岐小脈は極めて多数。
後翅のCu2脈の先端部が彎入する。

コガシラウンカ科の特徴。

単眼の位置は複眼に近く、頬の凹所にある。
後脚基節は不動で外側は中胸と癒合する。
前翅基部と前胸背の側角間に肩板がある。
前翅の爪状部脈(A脈)は2本で先端は合一してY字状。
(↑以上ハゴロモ型下目 Fulgoromorpha の特徴)
(↓はコガシラウンカ科 Achilidae の特徴)
触角の鞭毛は無節。
単眼は顔の側縁(隆起線)の外、通常複眼の下方にある。
後脚第2付節は小さくなく、先端に1列の小棘が並ぶ。
爪状部脈(A脈)に顆粒を欠く。
後翅臀部は編み目状ではない。
下唇の末端節は幅より長い。
爪状部脈(A脈)は爪状部端に達する。
前翅の膜質部は重なり合う。
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ではまた

2017年3月4日土曜日

オオモンクロバチ科の1種

日曜日に枯れ笹を叩いてたら落ちてきた、ちっこいハチ。
体長約2mmで前翅の縁紋は大きく、半円形。
オオモンクロバチ科の1種 Megaspilidae Gen.sp.
グラフ用紙がバックだと虫体が黒くつぶれるのでグレーバックで撮り直し。
側面
オオモンクロバチ科の1種 Megaspilidae Gen.sp.
 なんだろ?Dendrocerus属?

背面
オオモンクロバチ科の1種 Megaspilidae Gen.sp.
胸部に3本の彫刻。他に細かい印刻がたくさん。

前脚脛節距は2本

中脚脛節距は2本
同科はヒゲナガクロバチ上科に属する。

ヒゲナガクロバチ上科 Ceraphronoidea の特徴。
後翅翅脈は閉じた室を持たない。
後脚転節は1節。
後翅は肛垂を持たない。
縁紋を持ち、前脚脛節距が2本。など

同上科には2科があり、区別点は、、、
オオモンクロバチ科Megaspilidae・・・中脚の脛節距は2本
ヒゲナガクロバチ科Ceraphonidae・・・中脚の脛節距は1本
とのこと。

ではまた

2017年2月25日土曜日

ほそながい卵

例によって過去画像。

昨年の2月、倒れかけたササに溜まっていた枯葉から落ちたもの。
ヘビのようなそうでないような模様。





全体
サシガメ?の卵
昆虫の卵だろうけれど、長さが5mmもあり割りとと大きい方。
で、片方が裁断されたようになっている。
で、そちらから見ると、
明らかに蓋状になっているので、まぁカメムシ類の卵だろう。

カメムシの仲間はなにかの基物に卵を複数並べて産みつける印象がある。
それが単独で産み捨てるように転がっているということは、、、、

密度が高いと困るような肉食で地表性のサシガメ科の卵かな?
と予想したけれど、、、

卵は孵化することなくカビてしまった。

ということで正体不明なので今まで放置していた。

ではまた

2017年2月18日土曜日

ハキナガミズアブの幼虫?

え~と。
昨年の今頃の画像。

落葉ダマリの腐葉土で見つけたもの
ミズアブ科の幼虫
死んでいたせいか体形がほっそりしている。
こいつの特徴は腹端部。

拡大
気管腮?が発達している。
いつも見かけるミズアブ類の幼虫には見られない。

双翅目談話会機関紙「はなあぶ」No.40 にハキナガミズアブの報告があり、
画像のような気管腮があるので、もしかしたらこれもハキナガミズアブの
可能性が高いんじゃないかと思っている。
報告では地衣類を食べていた、とあるが生モノよりも腐植物を食べているんじゃないかと思う。

ではまた

2017年2月11日土曜日

シロハラ?のうんち

お散歩には行くものの相変わらずネタが無い。

お散歩ルートは人の少ないところで落ち葉も溜まりっぱなし。

よく見ると、落ち葉をかき分けて地肌が見えるところがある。
ここら辺ではだいたいシロハラが採餌した跡である。
歩いていると遠くでガッサガッサと大きな音を立てて落ち葉を跳ね飛ばして餌を探しているシロハラをよく見る。
というか、近づくと「キョロロッ」と鳴いて飛んでいく後ろ姿をよく見る。

そこで見た鳥のうんち。
十中八九シロハラの糞。

何も収穫がないのでうんちをケースに入れて持ち帰る。
気まぐれで何を食べたか調べるためである。
鳥インフルがなんじゃかんじゃとうるさいので、アルコールを掛けて
熱湯に溶かし、ついでにハイターも混ぜる。
これでほぼ清潔。。。?

篩にあけて観察。
ほぼ砂。
拡大して見ると、未消化の植物種子とか、矢印にバウムクーヘンのような節足動物のカケラ。

集めて拡大。
ヤスデみたいですな。
糞の中で判り易いものはヤスデ類だけだった。
近所の植生がしょぼいせいか、えらく貧相な食生活である。

ここらで見る断面が円形のヤスデは、、

フジヤスデ属の1種
Anaulaciulus sp.
分類的には以下の通り。
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倍脚綱(ヤスデ綱)Diplopoda

ヒメヤスデ目 Julida 日本産6科15属
胴節は35個以上、断面は円形で全体円筒状。
♂の第1歩肢は変形し、生殖肢は露出する。
口器の左右の蝶鉸節は中央で接する。

ヒメヤスデ科 Julidae 日本産3属約25種
♂の第1歩肢は鉤状に変形し通常の歩肢より小型。

フジヤスデ属 Anaulaciulus 
日本産23種が知られ、ヒメヤスデ目中最も種類の多い属とのこと。
本属の特徴は尾端が尖り、先端がやや上方に跳ねること。
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以下、参考画像。
フジヤスデ属の1種、顔
頭部を外した胴体部前半
第1歩肢が非常に小さいのが判る。
生きている状態で観察するのは困難そう。

尾端
肛門扉は真後ろから見ると、観音開きの扉状。

♂生殖肢
文献でもあったら生殖肢の形で分類できるとおもうけど、
あいにく持ち合わせがない。。。

ではまた